某サイトの降水確率20%に賭けて出発したら、出発から1時間後というどうしようもできないタイミングで1時間雨に打たれるウェッティでスリッピーな峠越えツーリングになりました^^;
去年酷道としてそこそこ有名な国道429号(榎峠)を初めて走ったのですが記事にしてなかったので、今回ついでに走ってきたので合わせて報告します。
今回走ったルート
往路:兵庫県道(京都府道)109号
兵庫県道109号の全体
兵庫県道109号は、南側は国道175号の途中・加古川をまたぐ橋のところからスタートしている県道で、全長は約18.6kmです(京都府道109号は除く)。
穴裏峠の頂上にはトンネルがあり、トンネルを抜けると京都府内に入ります。
京都府入りしてからは一旦は国道429号に合流しますが、そのあと枝分かれになって国道9号へとつながるルートが続きます。
復路:国道429号
兵庫県内を通る国道429号。国道上に通過点を複数設置しないと別ルートを推奨してくるくらいには避けることを勧められる道が多い。内心車では行かないほうがいいと思う部分は多々ある(特に夜中は間違いなくヤバい)。
国道429号は東は京都府福知山市、西は岡山県倉敷市まで続く道で、兵庫県の中部を横に横断している国道です。
今回通る榎峠をはじめ、酷道と呼ばれるゾーンが数か所ある比較的人気の酷道スポットで、青垣峠や国道29号から東に向かうルート(宍粟市)などは酷道好きなら一度は走ってみたくなるルートだと思います(冬場は閉鎖のゾーンあり)。
かつて工業的に栄え、今は観光スポットとして知られている神子畑(みこはた)選鉱場も国道429号線沿いに鎮座しています。なお神子畑選鉱場近辺は対向車線の普通の国道です。
今回の走行ルート
兵庫県道109号穴裏峠(兵庫→京都)ツーリングレポ
所詮「県道」なので、細道があったとしてもそれほど驚かないのですが、いわゆる峠道らしい細めの道につづら折りのカーブがあり、険道好きな方でも楽しめるルートだと思います。
この手の道の中では交通量が多めで、昼間に走ると必ずと言っていいくらい対向車が走っています。
ライン取りには十分気をつけて左側を走行することをオススメします。
県道7号との合同の県道から右折して、再び109号単独となった直後の景色。
まだ峠感はなく直線番長もニッコリなストレートが。あたり一面畑なので、収穫前は相当緑で壮観だったんじゃないかと予想。直前の台風(14号)に備えてか収穫済な模様。
周りが畑ということもあってか、軽トラがゆっくり走ってることもあるので要注意。一応法定速度は50km/h(途中で40km/hに)。
2~3分も走ると中央線がついに消える。
峠道に向かおうとしているのに、対向車が結構多いという印象。この周辺で活動する人にとって、兵庫⇔京都間を車で移動する重要なパイプラインであることが伺える。
そして、左端を走っていたものの……
静止画ではわかりにくいけど滑って中央に流れつつ傾いた瞬間がコチラ。(特に雨の日に)カーブを曲がる際は要注意。
左手は落ちたら戻れそうにない崖になっているものの、ガードレール完備のためその点は安心。左側を沿って走ることができる。
県道7号右折から5分ちょっとで峠のピークに到達。峠のピークはトンネル。
最近なにかとトンネルを巡っているけど、この手のトンネルにしては珍しく落書きが一切ない。言うほどアクセスし辛い場所ではないと思うけど、心霊スポットじゃなければこんなものなのか?と思った。
トンネルを抜けると京都府福知山市に。そしてココから下りにつき、難易度はさらにアップ……と思ったら、中央線こそないものの車幅はそれなりに広い。っていうか国道429号より圧倒的に広い(笑)。道理で車の交通量が多いのも頷ける。
下り始めてからも京都から兵庫へ向かう車がたくさん(兵庫から京都は一台も遭遇せず)。ということでスピードの出しすぎに注意+左側通行厳守で。
峠ということでつづら折り上のカーブはそれなりにあるものの、この手の県道のなかでは車幅が広い方なので比較的難易度は低め。初心者ライダーでも楽しんで走れるレベル。
下り始めて3分くらいで中央線が出現。
その後住宅地も出現しだしたらもう普通の県道という感じ。
国道429号との合流で府道109号は終了。左に曲がると榎峠へ。京都市内へは右折。
- 県道の峠越えの中では比較的車幅も広く、走りやすい。雨が降ってなければただの移動レベルの安全度。
- 峠越えの県道にありがちな「険道」感はほぼなく、この手のルートを走ってみたいバイク初心者の方にオススメといえる
- 逆に言うと険道系峠越えツーリングが好きな方には言うほどオススメできない。コレだったらやや南東になるが県道709号(三春峠)のほうが険道感が強く、オススメ
- 丹波市周辺では国道176号という無難なルートに次ぐ兵庫→京都入りルート ※間違っても「国道」という理由なだけでR429に行ってはいけない
国道429号榎峠(京都→兵庫)ツーリングレポ
雨が降ってたら安全を期して(比較的安全とわかってしまった)r109を引き返すかR176を走って帰ろうと思っていたのですが、京都に入ったあたりで雨が止んでくれたので榎峠超えをしてきました。
国道→酷道への一瞬での変化と県境の別世界感が最大のポイントだと思います。
国道と府道(526号)との分岐。直進のほうがR429と見せかけて左折が正解なのでうっかりミスに注意。
左折直後は何の変哲もない対向車線の国道なので拍子抜けするかもしれないが、左に「大型車両通行不可」の看板が。正直言って普通車両も厳しいと思うが……
左折から約3分後、中央線が消える。
中央線が消えた数秒後、一瞬にして酷道化。
そもそもこの時点で入ってこられないと思うが、最後の警告が。ここからずっと車一台分の車幅の道路に。
雨が降った直後ということもあってか路面は汚く、そしてまだ濡れているので普通にスリップリスクが。大半の道でガードレールがないため、滑ったらひとたまりもない。
上画像の左側のようなすれ違うためのスペースもあまりないので、車で通る時は対向車が来ないことを願いながら走ることになる。…が、今回で通算2回目(1回目は往復したので実質3回目)になるが、車はおろかバイクともすれ違ったことはなく、遭遇確率は低めと思われる。
峠のピーク間際。路面が汚すぎる^^;
そして峠へ。左側の石垣のコケが歴史を感じさせる。
そして下りスタート。さっきより汚い^^;
ガードレールがないゾーンが多く、バイク同士ですれ違うのもまあやっとというレベルの車幅が続く。
つづら折りゾーン。対向車の心配はまぁしなくてもいいと思うが(カーブミラーで要確認)、それ以前に車だと単に曲がり切るのもやや大変。
降り始めてから7分くらいで見晴らしの良い景観に。
酷道ゾーン終了の分岐。右折で国道427号(国道429号と合同)。左はたぶん行き止まり。
感想
- ゆっくり走る分には問題ないと思うが、酷道峠超えツーリングの中では間違いなく上位クラスの危険度
- 車での走行は正直オススメしない。対向車と遭遇した時点で何か事故が起こる可能性大
- 雨が降ってる日はやめておいたほうが良い(マジで)
余談
榎峠の頂上では都会の喧騒が全く聞こえない異空間です。頂上に着いたら一度止まって、是非エンジンを切って休憩してみることをオススメします。
木々が揺れ葉が擦れる音や鳥の鳴き声だけが耳に入ってくる自然100%の世界観は日常ではなかなか味わえない感覚で、心が自然と落ち着くのを感じられます。と同時に、普段どれだけ喧騒の中で生きているのかということも実感させられます。
去年の5月(午前8時頃)に撮影したときの榎峠頂上で天井にカメラを向けて放置した際の映像。
この日は天気もよく、朝日が昇っていく様子が「兵庫県」という看板に当たっている光からも感じられた。
まとめ
- 県道109号は険道感は薄いが峠道としては普通に楽しいツーリングルート
- 国道429号榎峠近辺はバイク初心者はやや危険な酷道っぷりにつき、走行時は要注意
- 天気が悪い日はさらに危険度が増すので注意(路面が荒れ、スリップのリスクが上がる)
できるうちに国道429号を一日で走破するようなツーリングもしてみたいと思いました。家をスタートして京都→岡山→自宅だと500km前後の超ヘビーなソロツーリングになりますが…^^;