昔の解像度が低い画像を、4K並の画質に変換してくれる画像処理ソフトを実際に使ってみましたので、感想と実際の画像を紹介します。
Photo AIの基本情報
Photo AI公式サイトトップページ
HitPaw Photo AIは、静止画像(.jpg, .png, .tifなど)を高画質に変換したり、AIを駆使して画像を生成したりできる画像処理専門ソフトです。
また、今までは人力で行っていた画像のトリミング(背景削除)や、ノイズ除去(プロジェクト除去)などの機能も有しています。
- 販売元
- HitPawジャパン株式会社
- 対応OS
- Windows 11/10/8/7/ (64ビット)
- MacOS 10.15以降
- 価格(ライセンス)
- 3,299円~(アプリDLは無料)
- Photo AI公式サイト
- https://www.hitpaw.jp/photo-ai.html
【レビュー】Photo AI使ってみた
Photo AIソフトメイン画面
今回は製品版を使って実際に機能を試してみたので、感想をまとめました。
【注目】AI高画質化
個人的に一番気になっていた機能です。
2007年に撮影した画像
試しに大昔にガラケー(SH901iS)撮影した解像度の低い↑のファイルを高画質化してみました。
左が元画像、右が生成画像
トップから「AI高画質化」を選択して画像を選び「プレビュー」をクリックすると作業が始まり、数十秒程度で画像が生成されました。
アプリ内でズームして比較することが可能。ねぎも卵もかなり解像度が上がっていて、違和感もない。
元画像は640×480ピクセルでしたが、生成された画像は2560×1920と4倍のサイズになり、そして解像度(見た目)も新しいカメラで撮ったかのような感じに仕上がっています。具体的にはスープや卵の黄身の照り感などが実物を見た感じに近い解像度に向上していました。
生成された画像(クリックすると実寸大に拡大できます)
過去に撮影した写真の画像をキレイに蘇らせたい方にオススメできる出来です。
AI自動生成
スタイルで画像の雰囲気を指定して、説明文(プロンプト)で生成して欲しい画像のイメージを伝える
最近流行りの画像生成機能も入っています。
プロンプトは日本語にも対応しており、1回の生成で2種類の画像を生成してくれます。
いろいろな用語・スタイルで試してみましたが、自分が思っている通りの画像を生成するのは多少コツが必要そうです。
生成できる画像サイズは1:1、16:9、4:3といった一般に用いられるアスペクト比に対応しており、解像度はフルHD以上の画像を生成させることができます。
Photo AI(製品版)は何度でも画像を生成できるので、期待通りの画像ができるまで何度も試すことができます。
プロンプトを「ラーメン 豚骨スープ」、スタイルは「Ghibli」で生成した結果例。右側はラーメン屋の外観をイメージしたのか、予想外の結果が。
プロンプトを「野球 ホームラン」、スタイルは「Anime」で生成した結果例。雰囲気はなんとなくそれっぽいけど違和感はかなりある(キャッチャーがバット持ってたりファールゾーンがめちゃ広い、ホームベースの位置おかしいなど)
「偶然」という抽象的(?)な表現でも無理矢理なにか生成してくれる。「偶然」というワードでヒットした画像を元に生成したのだと思われる。
背景削除
特に細かい指定をしてないのに、自動でピザだけピックアップしてくれた
今でも人力でされてる方も多いと思われる背景削除の作業が、画像を指定するだけでカンペキにこなしてくれました。
作成した画像はpng形式(=透過処理状態)で保存することができます。
プロジェクト削除
山口県の角島(牧崎風の公園)で撮影した写真。奥の方に映っている人だけを削除してみた
写真に映っている物体の一部を違和感なく消せる機能です。今回は上画像から人を消す実験をしてみました。
元画像を知らない人が見て違和感のない仕上がりになっていたので概ね好印象でした。ただ、削除したい箇所があまりにも大きすぎるとうまく修正がいかない点も確認できました。
枠で人を囲んでみたら人が映ってるところだけを認識して訂正する箇所が自動でされた。ペンで任意に指定することも可能
プロジェクト削除結果。作業前後の画像2枚を交互に比較してみると、人の部分だけでなく岩の部分も一部修正が入っていることが確認できた。
まとめ
Photo AI公式サイトより引用
複雑なパラメータの設定などを一切行う必要がなく、機能と画像を選択するだけで高解像度化したり背景を削除してくれる点が非常に良いと感じました。
Photo AI無料版はお試し機能しか使えないため、基本的に全機能を使うためには製品版を買う必要があります。
永久ライセンスはややお高めではありますが、機能が更新される度に最新仕様に更新できるため、昔の画像をキレイに蘇らせたい方にオススメします。